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fkino diary


2017年03月21日 [長年日記]

_ ヴァル研究所に2回見学に行って分かったこと

直近、ヴァル研究所さんに続けて2回 (1回目は 1月にSCSKさんと 、2回目は 3月にオリンパスさんと ) 見学に行って、私が気づいたことを共有したいと思います。

1. ひとつとして同じカンバンはない

ヴァル研究所さんにはたくさんのカンバンがありますが、どれとして同じカンバンはないことに気づきました。それぞれの現場にあわせて、それぞれの工夫をされています。

聞いてみたところ、この状態になるまでに6年間かかったといいます。標準化や横展開のような無機質な言葉では実現できない世界がヴァル研究所さんにはあると思います。

2. 壁がない!!

もしかすると、1回でもヴァル研究所に見学に行ったことがある方は、ヴァル研究所さんが貼りものをするスペースが多い会社だと誤解されているかもしれませんが、決してそんなことがありません。

ヴァル研究所さんのビルは全面がガラス張りで、2階の総務スペースの造作壁を除いて、3階、4階はオープンなフロアになっており、決して貼りものをするためのスペース (壁) が多いわけではありません。(平均的なフロアより壁は少ない方だと思います。) そんな中でホワイトボードや使える壁はすべて有効に使って貼りものをしています。

貼りものをするスペースがないことを言い訳にせずに、現場で工夫しているところが本当に素晴らしいと思います。

3. 止める勇気

2回目の見学で気づいたこと。それはたった1枚の付箋紙に書かれていて、バーンアップチャート (だったと思う) のグラウンドルールが書かれたパウチ加工されたシートに貼られていました。

「一時休止します」

始めることは簡単だが、止めることは難しい。

私はやっていたプラクティスが自然消滅するか、ずるずる惰性でやっている現場を多く見てきました。そんな中でやらないことを決めて、それをチームで合意し、「一時休止します」という付箋を貼る。見学に来たみんなも素通りしてしまうようなこのたった1枚の付箋紙を見たとき、そして、このチームがこの付箋紙を貼るまでの葛藤やこの付箋紙を貼る瞬間の手の震えを想像したとき、私はちょっと感激してしまって、かなりグッときてしまった。これができるのが、ヴァル研究所さんの本当の強さなんだと感じました。

新井さん 、貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました。新井さんに見学に来てもらえるような現場をつくるのが私の新たな目標になりました。

Tags: Agile Kanban