2009年03月23日 [長年日記]
_ 最強 ハーバード流交渉術—仕事が100倍うまくいくNoの言い方
読みました。
『』の参考文献を全部読んでみたいと思って、今まで読んだことのない本を順番に読んでいます。
この本の原題は『The Power of a Positive No』。邦題は狙いすぎているので、原題の方がこの本の内容を的確に言い表していると思います。
TAOADでは「6.1 信頼」の参考文献としてあげられており、信頼を築く上ではポジティブなNoを言うことがどんな交渉スキルよりも重要だとして紹介されています。Diana Larsenも推薦しています。
この本では相手に対して「敬意」を示すことがひとつのテーマになっています。驚いたことに、この本に出てくる「敬意」はに出てくる「敬意」、そのものなんです。
たとえば、この本にはこんなくだりがあります。
わたしがここで使っている”敬意”は、善行が評価されて 周囲からあたえられる”敬意”ではない。人間であるという ただ一点によって誰もがあたえられるべき”敬意”だ。 …… つまり、あなたが相手を尊敬できるかどうかは、相手の問題 というよりもあなた自身の問題なのだ。敬意とは、自分自身と 自分の価値観を表現したものである。
これ、そのままXPの価値のひとつである「敬意」の説明になってるな、と思いました。すごい。
バルコニー席に行くとか、プランBの発動とか、Yes-No-Yesの三段階とか、もうちょっと具体的なテクニックの話もあって、これは実にいい。
とりあげられている事例がキューバ危機のときの米ソの高官同士の交渉とか、ヒリヒリするにも程がある。
おすすめです。
お?これ、ラピッドデベロップメントでも引用されてる名著ですよね。<br><br>数回読み直している本。