2008年01月01日 [長年日記]
_ 今年もよろしくお願いします
喪中なので「おめでとうございます」とは言えませんけど、とりあえず今年もよろしくお願いします。
正月と言えば雑煮ですが、
- [赤味噌|白味噌|すまし|小豆汁]
- [角餅|丸餅|あん餅]を[焼く|煮る]
などのバリエーションがあります。
うちの実家は関西なので「白味噌で丸餅を煮る」なのですが、うちの嫁は両親が四国なので「すましで丸餅を焼く」です。お雑煮がすましだと正月を迎えた気がしない、と言ったら今年は「白味噌で丸餅を焼く」になりました。
2008年01月02日 [長年日記]
_ ミッションステートメント
お正月ということもあって、自分のミッションステートメントを見直しました。
新たな試みとして、ミッションステートメントを名刺サイズの紙に印刷して手帳に挟んでおくことにしました。
というわけで名刺サイズの紙を買いました。
調子に乗って色んなものを印刷してみました。
まずはアジャイルマニフェスト。訳は『』のものです。
それから、プログラマの権利。訳は『』のものです。
そして、。オーム社のダウンロードページから入手できるものを、名刺サイズにしてみました。両面です。コンパクトに持ち運べますが、読むのに虫眼鏡が必要です :-P
L判くらいの紙だと実用的な感じになると思います。
2008年01月04日 [長年日記]
_ The Art of Agile Development
年末に注文していて昨日届いたばかりなのでまだざっと見たくらいなんですが、久しぶりにワクワクする本に出会えたので紹介しておきます。
これは、文句なく""の続編!
タイトルには「Agile Development」とありますが、この本はXPの本です。XPのプラクティスについてかなり網羅的に解説されています。紹介の仕方も『』や『』などと同様、フレームワークに当てはめて1つずつ紹介していくという形で、リズムがあっていい感じです。じっくり読んでみようと思います。
特徴的なのは、著者たち (共著です) のXPに対する思い入れがハンパじゃないという点。この人ら、どんだけXP好きやねん!!
Of all agile methods I know, XP is the most complete.
とか躊躇なく言ってしまっています。
アジャイルだ何だかんだ言ってるけど、そもそも、俺はXPが好きやったんやということを思い出させてくれた一冊。XPは特別。
2008年01月05日 [長年日記]
_ シンクロニシティ
読みました。
「シンクロニシティ」というタイトルからは想像しにくいのですが、リーダーシップについての本です。リーダーシップの中でも、この本に書かれているのは「サーバント・リーダーシップ」 (リーダーたる奉仕者) についてです。
エピグラフがどれもかっこいいのと最後の解説がGJすぎます。
『』の姉妹書という扱いで、こちらの方がページ数は多いのですが、自伝の様な形で書かれているのでこちらの方が読みやすかったです。
自分の中では『』とオーバーラップしました。
- シンクロニシティ (行き当たりバッチリ) と「正しいときに正しい場所にいる」 (in the right place at the right time)
- 「リーダーシップの旅」と「好きを貫く」こと
- 「人生の正午」と「一身にして二生を経る」
あわせて読みたい
序文は『』のスティーブン・R. コヴィー。
2008年01月06日 [長年日記]
_ Rubyist Magazine出張版 Ruby on Windows
読みました。
サンプルとして取り上げている題材も適切でとても分かりやすかったです。自分がWindowsユーザのうちにこの本に出会えて良かったです。少し写経しましたが、Ruby自体の勉強にもなると思います。
著者のcuzicさんには新年早々に送ったパッチにも迅速かつ丁寧に対応していただきました。ありがとうございました。
年末に本を整理しているときに『』を発掘したので、思わず見比べてしまいました。邪道編はartonさんだけあって、さすがにマニアック (いい意味で) なのですが、『』の方はCOMやWindowsScriptingHostといったところには深入りせず、分かりやすい言葉で書かれています。COMの仕組みをきちんと理解して、とかじゃなくて、日常の業務で使える実用的なところにフォーカスしているのがこの本のいいところだと思います。
特に私が気に入っているのは、Win32APIでクリップボード操作をするところ。「Win32APIが叩ければ何でも出来る!!」 (猪木風でw)。思わず妄想が広がります。
そういえば、Railsが出てくるまでは自分の中でのRubyの用途と言えばWIN32OLEを使ってExcelファイルを操作することが一番多かったのを思い出しました。こういうのって実は邪道じゃなくて、むしろ正道なんですよね。
2008年01月07日 [長年日記]
_ 儲ける社長はここが違う!
課題図書だったので読みました。
会計の話はほとんどなくて、帯に「あなたが変われば、会社が変わる!」と書かれているように、基本的には「人」に焦点が当たっているのが印象的でした。タイトルとは打って変わって内容の方は金の臭いはほとんどしません。
某セミナーの課題図書になっているので、Amazonは在庫を切らさんように!!
2008年01月08日 [長年日記]
_ 第11回 北欧勉強会
唱和初めをしました。
3.4から3.7までを読みました。名前付けに関してはみんないろいろと経験や意見があるみたいですね。『』の「26. コードで伝える」をオブ厨向けにもっと具体的にした感じでした。
2008年01月10日 [長年日記]
_ 破天荒
読みました。
トム・ピーターズが大絶賛しているだけのことはあります。いやぁ、サウスウエスト航空すごいですわ。
従業員の自尊心をくすぐるのが上手いです。「従業員を大事にする」って言いますけど、それがどういうことなのかというのが書かれています。これを読むと大抵の企業の「従業員を大事にする」というのが如何に口から出任せなのかというのがよく分かります。
あとは、苦境にも独特のユーモアで切り抜けるところ。「ダラスの対決」はあまりにも有名なエピソード。
最後のリーダーシップのところには、「サーバント・リーダーシップ」の話がでてきます。というか、サウスウエスト航空でリーダーシップといった場合には、それは「サーバント・リーダーシップ」のことです。「部下」と呼ばずに「協力者」と呼んでいるあたりが非常に共感できます。
こういう会社にしたいものですね。
2008年01月12日 [長年日記]
_ 夢をかなえるゾウ
読んだでぇ。
ガネーシャごっつおもろかったわ。関西弁のゾウて、ありえへんがな。考えられへん。ほんでなぁ。なぁて。ちょー、聞いてぇやぁ。あんなぁ、ガネーシャの関西弁、完璧やねん。ほんなん言わんと、まあ騙されたおもて読んでみぃて。
とまあ、こんな感じです。 (って、どんな感じやねん!!)
電車の中で思わず噴いてしまいそうになりました。こんなオッサンほんまにおるで。
私は従来の自己啓発本や成功本といった類の本に書かれている内容には漠然とした違和感を感じていたのですが、「ガネーシャ式」ではそういうのを払拭してくれました。
本の最後には「天使の助言」ならぬ「ガネーシャ名言集」がついています。
参考文献がまた錚々たる感じで、「こんなん全部読まれへんわ」という方は、とりあえずこの本だけでも読むといいと思います。
2008年01月14日 [長年日記]
_ 嫁にも読ませたい3冊
普段、うちの妻はほとんど本を読まないのですが、せめてこれだけは読んでおいてほしいと思った3冊を紹介します。
まずはこれ。
ガネーシャぁー。うちの犬のことをこのあいだから時々「ガネーシャ」と呼んでるのですが、妻は気づいてなくてちょっと寂しい。(というか、うちの犬もさすがに「ガネーシャ」では振り返えらん。)
関西弁やから気に入ってくれると思うんですけど。でも、これで毎日、「トイレ掃除せなあかんのちゃうん」とか言われたら嫌やなぁ。
次にこれ。
「お願いしますから、箱から出てきてくださいよ」と思わず懇願したくなることがあるので。頼んます。
最後はこれ。
犬好きなので、気に入ってくれると思います。ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグという犬種はこの本で初めて知りました。こんな巨大犬はうちでは飼えませんけど。
なかなか感動的な話です。うるうるきます。
業務連絡 : この3冊は電話台の下に置いてあるので気が向いたら読んでください。
番外編
転職するときに、妻から「どんな会社」って聞かれたのでリーダー本のうちの社長のくだりを見せて、こんな社長がいる会社って説明した。
2008年01月15日 [長年日記]
_ 北欧型マネジメントのエッセンス
今日は寝過ごしてしまって北欧勉強会に参加できませんでした。ダメダメやなぁ。
そこで、北欧ネタでひとつ。
「アクション(行動)だけでは自動的にラーニング(学習)は行われない。リフレクション(反省)こそ、純粋で創造的な学習へのカギとなる」—レナート・ローリン—
- 上下関係の希薄なフラットな組織のなかで、メンバーのコンセンサスを重視する委任型のリーダーシップを重んじる
- 緻密にリスクを計算し、最小のリスクで最大の収穫が得られる戦略を極力採用する
- 多様性を調整し、統合化することを工夫する
- 人の話を丁寧に聞き、丹念に学び取る
- 従業員と経営者の間は、相互尊敬の念に基づくパートナーシップ・ネットワークという関係にある
相当通じるものを感じます。
ふりかえりが重要って書いてありますよ。
それではご唱和お願いします。
「アクション・リフレクション・ラーニング!!」
2008年01月17日 [長年日記]
_ 職場の「かんばん方式」2 —トヨタ式人づくり改善塾
読みました。
素晴らしすぎる前作『』の続編。
TPSを導入した改善の事例を物語風に描いています。雰囲気的には『』みたいな感じです。
特に注目すべきは第4章のところです。「ストア管理」と「作業プロセスマップ」が表裏一体となるあたりが素晴らしいです。かんばんに貼っているタスクカードをDoneにして終わりではなく、それを使って業務フローを作るという話です。タスクカードがそのままマジカのカード (主に「おしごとカード」) になるというイメージです。
かんばんを導入しないといけないのは、ソフトウェアの開発の現場だけではない。顧客 (エンドユーザ) にもかんばんを勧めて、それを顧客の業務の洗い出しや業務改善のきっかけにすればいいのではないか、というヒントをいただきました。
個人的にはまず素晴らしすぎる前作を読まれることをお勧めします。
2008年01月19日 [長年日記]
_ 卒業式
昨年の10月から毎月福井に行って受講していた研修の卒業式が行われました。
卒業式では「3年後、5年後、10年後に自分が実現したいこと」というテーマで各自の夢を発表しました。具体的にはここには書きませんが、かなり真剣に考えました。これを考えるにあたって、はぶさんが日記で紹介されていた10ヵ年計画の考え方が非常に役に立ちました。
私は1998年に大学を卒業して社会人になったので、今年の4月でちょうど社会人生活10年を迎えます。前職の会社での話になりますが、新卒の面接試験のときに「10年後の私」というテーマで作文を書きました。その会社に所属していると10年後にその作文を返してもらえるという話を聞いたことがあるのですが、私は転職したので、残念ながらその作文を手にすることはもうありません。作文はありませんが、10年前にどんなことを考えていただろうかと思い出してみました。その通りになったこともありますし、達成できていないこともあります。急激に変化したこともあれば、変わっていないこともあります。社会人生活10年という節目の年に、これからの10年について考える機会を持てたことは非常に有意義でした。
平鍋さんがブログにこんなことを書いていたのを思い出しました。
最後のスライドは、セレンディピティについて。キャリアプランを考える上で、 偶有性の占める割合が大きく、計画通りにはいかない。しかし、「思う」、 ことがまず決定的に重要で、それが出来事を産み、行動を生む。特に「人に 会いに行く」ということはとても大きな意味を持つことを伝えたかった。
セレンディピティという言葉を知らなかったので、Wikipediaで調べてみました。
何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける能 力・才能を指す言葉である。何かを発見したという「現象」ではなく、何か を発見をする「能力」のことを指す。
10年後というとそう簡単に想像でるものではないと思います。「偶有性の占める割合が大きく、計画通りにはいかない」というのはこれまでの10年で身をもって経験しました。しかし同時に「何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける」という経験もしました。トータルでみると、まあ楽しかったですよ。そして、幸運でした。何より周囲の人に恵まれました。「正しいときに正しい場所にいる」「行き当たりバッチリ」ですよ。「人に会いに行く」ということの重要性・意義についても、今はとても納得できます。
今、10年後を考えてもその通りにはならないかもしれません。いや、きっとその通りになんかならないでしょう。別に夢のためにがんばろうとか、そんな気持ちはさらさらありません。これからの10年で自分がどんな風になるのか、周囲で何が起きるのか、どんな出会いがあるのか、すごく楽しみ。それだけです。
参考文献
10年後を考えるにあたって下記の書籍に非常に影響を受けました。私にとっては「本との出会い」にも「人との出会い」と同じくらいの重みがあります。
(研修の課題図書が1冊も含まれていないのはどうなんだ、というツッコミはなしでwww)
2008年01月24日 [長年日記]
_ リーン開発の本質 —ソフトウエア開発に生かす7つの原則
書影が出てます。かっこいい。
Amazonでは発売が2/7になっていますが、ITpro EXPO 2008に行くとフラゲできるそうです。
私も早く読みたいです。
_ The Core Protocols V.3.01
大村さんが翻訳されています。
http://www.mccarthyshow.com/Default.aspx?tabid=1494
『』の翻訳で使っていたXMLの書式についてご質問いただいていたので、「何か翻訳されてるんですか?」と興味本位で聞いてみたところ、これを翻訳されているということでしたので、非常に楽しみにしていました。
その割には、あまりお力になれず、すいません。
体裁はコミュニケーションのパターン集みたいな感じになっていて、読みやすいです。
やれ打ち合わせだのミーティングだのってやってますけど、こういうのはどんどん取り入れていきたいですね。グラウンド・ルールとして活用できると思います。
_ everpeace [その節は大変お世話になりました。 やっとこさ出来上がりました。お仕事中にも関わらず快くお返事を頂いて大変ありがとうご..]
2008年01月25日 [長年日記]
_ 奇跡の経営 一週間毎日が週末発想のススメ
読みました。
kdmsnrさんも書かれているとおり、これは衝撃的です。
サウスウエスト航空もすごいと思ったんですが、セムコ社もハンパじゃないです。
人を「信頼する」というのはどういうことなのか、ということを改めて考えさせられます。この本に書かれていることと自分の行動を照らし合わせて、「そういえばオレ、もしかすると自分の同僚のこともちゃんと信頼できていなかったのかも」と思うとすごく恥ずかしいです。悔い改めます。
これを読んでいる間、ちらほらうちの社長のことが頭に浮かびました。うちの社長ってすごいわ。
1週間前に言及した「セレンディピティ」という言葉がこの本にも出てきて、ちょっとビックリ。
2008年01月27日 [長年日記]
_ 沢田マンション超一級資料 —世界最強のセルフビルド建築探訪
羽生田さんのところで紹介されていて、ずっと気になっていたのですが、ようやく読めました。
イテレーティブかつインクリメンタルなマンション建設の話。しかも、セルフビルド ——つまり、建設業者ではないまったくの素人がマンションを建設してしまうというという話。『』にでてきた「プロシューマー」を彷彿しました。あと、『』にでてくる「中間技術」とも繋がっているような感じがしてとても興味深かったです。1期工事の1階部分が完成した段階で入居が始まっているとか、マンションの5階に製材所があるとか、もうすごいなと思いました。
なんか、ものすごい可能性を感じてしまいましたね。
2008年01月28日 [長年日記]
_ 活力なべ
帰省したときに妻が友達から勧められたらしいのでポチッーとしました。
口コミってやつですね。
http://www.asahikei.co.jp/katsuryoku.html
カレーが1分でできると聞いたんやけど、ほんまかいな。
2008年01月30日 [長年日記]
_ ネーミングの掟と極意
読みました。
このテーマだけで書籍になっているのがすごいです。いい名前付けをするためのコツのようなものが書かれています。なるほどな、と思いました。
プログラマがいい名前付けをできないのには、もっとソーシャルなところに原因があると思うので、実践はなかなか難しいのですが。
2008年01月31日 [長年日記]
_ 理科系の作文技術
読みました。
時代を感じさせられる部分は多々あった (ある意味懐かしかった) のですが、今も昔も本質的なところは変わっていません。大変勉強になりました。
でも、日本語の文章にセミコロンを使うのは、やっぱり抵抗があります。
_ あまのりょー [あー、いいですね! 今年のデブサミのXPJUGブースで配るってのはどうでしょうか!]
_ opaken [ミッションステートメントいいね!ぼくも作ってみます。 Androidマスターと呼ばせてもらいます。(^^]
_ okoze [ミッションステートメント格好良すぎる! これは僕も作ろう]